AI Podcast生成ツール網羅比較。NotebookLM・castmake・Lisnify・ElevenReader・Jellypod・Airout AI・MultiMindを用途別に整理

公開日: 2026-05-05 著者: TOKOI, Mikito / Founder of Lisnify カテゴリ: 比較 約 14 分

「AIでPodcastを作るツール」と一口に言っても、実際には解いている問題がサービスごとに違います。資料理解の補助、公開番組の制作、自分専用の情報収集、単発の記事音声化、毎朝のパーソナライズニュース。これらを「AI Podcast」という同じ棚に並べて検討すると、選定を誤りやすくなります。

この記事では、現時点で名前が挙がりやすい7サービス(NotebookLMcastmake・Lisnify・ElevenReader / GenFMJellypodAirout AIMultiMind)を、共通の観点で並べ直します。用途によって正解が変わるので、最後の早見表で自分の使い方に近い行から試すのが近道です。

AI Podcast生成ツールとは

本記事で扱う「AI Podcast生成ツール」は、入力テキスト(記事・PDF・RSS・トピック等)からAIが音声を作り、Podcastまたはそれに近い形で配信・再生できるサービスを指します。

ただし位置づけはサービスごとに細かく違います。

  • 資料理解の補助として、単発の音声概要を生成するもの(例: NotebookLM Audio Overview)
  • AIラジオ制作プラットフォームとして、公開Podcast番組を継続的に作るもの(例: castmake、Jellypod)
  • 自分専用の情報収集フィードとして、RSSを毎日のプライベートPodcastに変えるもの(例: Lisnify)
  • 記事・PDF・Webの単発音声化として、リーディングアプリ感覚で使うもの(例: ElevenReader / GenFM)
  • パーソナライズAIニュースPodcastとして、毎朝のブリーフィングを届けるもの(例: Airout AI、MultiMind)

「AIで音声を生成する」という技術要素は共通でも、出力をどこで聴くのか、誰に届けるのか、どの頻度で更新するのかが大きく違います。選定もこの軸から入ったほうが早いです。

比較する観点(用途/入力/出力/公開範囲/料金/対応言語)

7サービスを並べる前に、本記事で共通して見る観点を先に出しておきます。

観点 見るポイント
主な用途 資料理解/公開配信/自分用情報収集/単発音声化/パーソナライズニュース
主な入力 PDF・ドキュメント/記事URL/RSS/任意トピック/メディア
主な出力 単発音声/公開Podcast/非公開Podcastフィード/ストリーミング再生
公開範囲 共有リンク/公開配信/プライベートフィード
想定ユーザー 学習者/メディア運営者/個人情報収集ユーザー/読書ユーザー
定期配信 主目的/補助/非対応
料金・対応言語 公式ページの最新情報を要確認(変動が大きい)

料金と対応言語は変動が激しい領域です。本記事では具体的な金額・言語数には踏み込まず、各サービスの位置づけと典型的な用途を中心に書いています。最終判断は必ず各社の公式ページで行ってください。

以下、サービスごとに見ていきます。

NotebookLM

NotebookLMはGoogleが提供する、ノート・資料に特化したAI調査ツールです。アップロードしたPDF・Google Docs・Webページなどを「ソース」として根拠にしつつ、要約・質問応答・対話を行えます。

その中の機能の1つが Audio Overview(音声概要)で、登録した資料をもとに2人のホストが対話形式で解説する音声を生成します。

特徴は次のあたりです。

  • 入力は手元の資料中心(PDF、Google Docs、Webページ、テキスト等)
  • 出力は単発のAudio Overview。共有リンクで他人に渡せる
  • 「特定の資料を理解する」用途に最適化されている
  • Podcastアプリ向けRSSとしての継続購読は標準機能ではない
  • 多言語対応・無料枠は変動するため公式情報の確認が必要

向く使い方: 手元の重要資料を音声でも入れておきたい学習者・研究者・ナレッジワーカー。会議資料を読み込む前にざっくり頭に入れたい、論文を散歩中に通したい、といった単発の理解補助に向きます。

向かない使い方: 毎日違うソースを継続的に聴きたい場合。Audio Overviewは単発生成が前提で、定期配信の文脈には設計上合いません。

castmake

castmakeは国内で先行するAIラジオ/AI Podcast生成SaaSの1つです。記事URLやRSSを入力に、AIホスト同士の会話形式の番組を生成し、Podcastとして公開配信するところまでを面倒見ます。

特徴は次のあたりです。

  • 入力は記事URL、RSS、原稿テキスト等
  • 出力はAIラジオ形式のPodcastエピソード
  • SpotifyApple PodcastsYouTubeなどへの公開配信を前提に、機能とドキュメントが整っている
  • API、Webhook、MCPなど、外部システムと連動する自動化手段が豊富
  • 開発者のhimara2氏が先行して公開していた個人開発サービスzenncast(ZennトレンドをAIラジオ化して毎朝配信)を起点に、その仕組みを「誰でも、好きな情報源で」使えるよう汎用化したプラットフォーム
  • 公式ドキュメントにNotebookLMとの比較ページがあり、「AIラジオ制作・配信プラットフォーム」としての立ち位置を明示している

向く使い方: メディア運営者・企業ブログ運営者・ポッドキャスター志望。自社ブログを毎週AIラジオ化してSpotifyに流したい、記事公開と連動して番組を自動で作りたい、といった公開番組制作の文脈に合います。

向かない使い方: 公開する気はなく、自分のためにRSSを聴きたいだけの場合。設計の重心が「番組を世に出す」側にあるので、私的な情報収集だけが目的だと機能が過剰になりがちです。

Lisnify

Lisnifyは、RSSフィードを入力に、自分専用のプライベートPodcastフィードを生成するサービス(本サイトの提供サービス)です。情報収集を「読む」から「聴く」に切り替えるための道具という位置づけにしています。

特徴は次のあたりです。

  • 入力はRSSフィードのURL(技術メディアのRSS、Google News のキーワードRSS、はてなブックマークのカテゴリRSS など)
  • 出力は非公開のPodcastフィード(自分だけが購読できるRSS)
  • Apple Podcasts、Pocket CastsOvercastなど、カスタムRSSの追加に対応したPodcastアプリで購読可能(Spotifyはユーザーによる任意RSS URLの直接登録に対応していないため、Lisnifyのプライベートフィードは原則として購読できない点に注意)
  • 番組を世に公開することは主目的ではない
  • 海外記事を日本語要約として聴く、といった多言語ソース×母語要約の用途を意識
  • 毎朝/毎週の定期配信を前提にしたスケジュール機能を備える

向く使い方: 読む候補が増えすぎて消化しきれない、移動中・家事中の時間を情報収集に充てたい、公開する気はないが自分用ラジオがほしい、といった個人の情報収集。技術記事・海外ニュース・特定タグなど、自分の関心軸でフィードを組みたいケースと相性がよいです。

向かない使い方: 公開Podcast番組を運営したい場合。Lisnifyが出すのは非公開フィードで、不特定多数に届ける用途は設計上向きません。公開を主目的にするならcastmakeやJellypodのほうが素直です。

仕組みの背景はプライベートPodcastフィードという仕組みの解説、具体的なセットアップはRSSをPodcast化する具体的な手順を参照してください。

ElevenReader / GenFM

ElevenReaderはElevenLabsが提供する読み上げアプリです。Web記事・PDF・電子書籍などを取り込み、AIナレーションで音声化して再生します。GenFMは同社の機能で、コンテンツを2人ホストの会話Podcast風音声に変換するもの。NotebookLMのAudio Overviewに近い体験をモバイルアプリ中心に提供しています。

特徴は次のあたりです。

  • 入力は記事URL、PDF、EPUB、テキスト等
  • 出力は朗読音声、またはGenFMの対話音声
  • スマホアプリでの「読まずに聴く」体験に最適化されている
  • ElevenLabsの音声合成品質が前提で、ナレーションの自然さが強み
  • 個人の読書・記事消化用途が中心。公開配信やRSSフィード生成は主目的ではない
  • 対応言語・利用上限はElevenLabs側の規約に紐づく

向く使い方: 「あとで読む」リストやPDFが溜まりがちな人。Pocket / Instapaper のような「あとで読む」のワークフローを「あとで聴く」に切り替えたい場合と相性がよいです。

向かない使い方: 継続購読のPodcastフィードがほしい場合。アプリ内ライブラリでの再生が中心で、PodcastアプリへRSSで流して聴き続けるユースケースとは設計が合いません。

Jellypod

JellypodはAI Podcast制作スタジオ系のサービスで、複数の入力ソース(記事・トピック・RSS等)からAIラジオを生成し、公開Podcastとして配信するところまでを面倒見ます。castmakeと近いカテゴリですが、英語圏のクリエイター・小規模メディアを中心に発展してきた経緯があります。

特徴は次のあたりです。

  • 入力は記事、トピック、RSS、ニュースソース等
  • 出力は公開Podcast形式のエピソード
  • スクリプト編集、ホストの声質選択、エピソード尺調整など、番組制作向けの編集機能が比較的厚い
  • Spotify、Apple Podcastsなどの主要プラットフォームへの配信を前提にしている
  • 個人クリエイターから小規模メディアまで、英語圏のポッドキャスター層を想定読者にしている

向く使い方: 英語圏でAIラジオを公開配信したいクリエイター・小規模メディア。castmakeの英語圏寄り・編集寄りな選択肢として比較対象になります。

向かない使い方: 日本語コンテンツの公開配信を主軸に考えている場合。日本語対応や日本語の表現品質は時期によって差があるため、日本語前提ならcastmakeと並べて公式ページで確認するのが現実的です。

Airout AI

Airout AIは、ユーザーの興味分野・購読ソースに応じて毎朝パーソナライズしたAIニュースPodcastを届けるサービスです。AIホストが対話形式でニュースをまとめ、購読者はPodcastアプリ感覚で再生します。

特徴は次のあたりです。

  • 入力はトピック選択・RSS・ニュースソース等
  • 出力はパーソナライズされた日次ブリーフィングPodcast
  • スケジュール配信(毎朝など)を前提に設計されている
  • 「個人向けの自動ニュース番組」というコンセプトで、ソース選択から自動生成、配信までが一本でつながっている
  • 細かな入力カスタマイズ(特定RSS、特定タグ、複数媒体ミックス等)の自由度はサービスの方針による

向く使い方: 設定はシンプルでよく、毎朝ニュースが届くだけで十分というライト寄りの使い方。テック系・スタートアップ系の英語ニュースをざっと押さえたい層と相性がよいです。

向かない使い方: 入力ソースを細かく組み合わせたい場合や、自分のRSSを主軸にしたい場合。サービス側が用意するソースカタログ寄りの設計だと、自分のフィードを中心に組みたい人にはやや窮屈に感じることがあります。

MultiMind

MultiMindは、毎朝のパーソナライズPodcastを届ける海外サービスです。RSS、Twitter(X)、ニュースソースなど複数チャネルから情報を集め、短時間(例: 8分)の音声ブリーフィングとして配信する点がよく特徴として挙げられます。

特徴は次のあたりです。

  • 入力はRSS、SNS、ニュースソース等の組み合わせ
  • 出力は短尺のパーソナライズPodcast
  • 「毎朝の通勤前に終わる長さ」を意識した設計
  • ソース選択・優先度設定など、ユーザーの関心軸を反映する仕組みを持つ
  • 海外(英語圏)のユーザー向けに発展してきた経緯がある

向く使い方: 短く・速く・毎朝・英語で、テックニュースを押さえたい海外ユーザー寄りの使い方。

向かない使い方: 日本語ソースを主軸にしたい場合や、長尺で情報量を取りたい場合。日本語対応や日本語ソースの取り扱い品質は時期によって差があるため、日本語前提のユースケースなら国内寄りの選択肢(castmake、Lisnify等)と並べて確認するのが現実的です。

用途別おすすめ(早見表)

7サービスを「典型的な用途」で並べ直すと次のようになります。自分の使い方に近い行から試すのが、選定の遠回りを減らすコツです。

用途 向いているツール
PDFや資料を音声概要化したい(単発理解) NotebookLM
公開Podcast番組を作りたい(日本語中心) castmake
公開Podcast番組を作りたい(英語圏・編集機能重視) Jellypod
RSSフィードを毎日聴きたい(自分用フィード) Lisnify
記事やPDFを単発で聴きたい(読書アプリ的に) ElevenReader / GenFM
パーソナライズな日次海外ニュースPodcastがほしい Airout AI、MultiMind
メディア運営で自社記事を音声化したい castmake、Jellypod

※本表は2026-05-05時点で各社の公式ページ・公式ドキュメントを参照して作成しています。AI Podcast / AIラジオ領域は機能追加・料金改定・対応言語拡張のサイクルが早いので、契約前には必ず各公式ページで最新情報を確認してください。本記事も四半期に1回程度を目安にリライトする前提で書いています。

「向いている」と書いていますが、各行は排他的ではありません。ナレッジワーカーがNotebookLMで単発資料を理解しつつ、Lisnifyで毎日のRSSを聴く、というように複数を併用するほうが自然な使い方になることも多いです。併用パターンの具体例はNotebookLM・castmake・Lisnifyの3者を深く比較した記事で扱っています。

さらに詳しく:3者を深く比較したい方へ

7サービスの横断ビューには本記事で答えました。一方で、実際の選定で並べて検討されやすいのはNotebookLM・castmake・Lisnifyの3者です。資料理解・公開配信・自分専用フィードという、AI Podcast領域の典型的な3用途をそれぞれ代表しているためで、検索結果でも3者が並んで出てくる場面が多いです。

3者の違いを「比較表1枚」より踏み込んで知りたい場合は、別記事のNotebookLM・castmake・Lisnifyの3者を深く比較した記事で比較観点・用途別おすすめ・併用パターンを掘り下げています。本記事の早見表で3者のいずれかが候補に残った場合は、そちらも合わせて読むと判断しやすいはずです。

castmakeとLisnifyの2者にフォーカスした「AIラジオ/自分専用Podcast」の比較は、castmakeとLisnifyの違いを用途軸で整理した記事で扱っています。「公開配信か非公開フィードか」で迷っている場合はこちらが近道です。

よくある質問

自分の用途に合うツールをどう判定すればよいですか?

最初に決めるのは「出力をどこで聴くか」です。共有リンクでWeb上で1回再生するだけでよいのか、Spotifyなどに公開して不特定多数に届けたいのか、自分のPodcastアプリの購読リストに毎朝届いてほしいのか、リーディングアプリ内で記事ごとに再生したいのか、毎朝の自動ブリーフィングとして届いてほしいのか。この「聴く場所」でだいたいの候補が絞れます。次に「入力に何を入れるか」(PDFか、記事URLか、RSSか、トピックか)で2段目の絞り込みをすると、本記事の早見表のどの行に当てはまるかがはっきりします。

複数ツールの併用は現実的ですか?

現実的です。むしろ用途が違うので、併用したほうが自然なケースが多いです。たとえば「単発の重要資料はNotebookLM、毎朝のRSS情報収集はLisnify、自社メディアの公開AIラジオはcastmake」のように、目的レイヤーごとに別ツールを当てる運用は無理がありません。1つのツールにすべてを寄せようとすると、そのツールが本来想定していない用途で機能が足りないと感じる場面が増えます。

料金や対応言語が記事の記載と違っているように見えます。

AI Podcast / AIラジオ領域は、料金プラン・無料枠・対応言語・配信先プラットフォームのいずれも更新頻度が高いため、本記事では具体的な金額や言語数の断定を避けています。各サービスの最新情報は必ず公式ページで確認してください。本記事の last_checked は2026-05-05時点で、frontmatterにも記録しています。契約前の最終確認は読者側でお願いします。

この記事はどのくらいの頻度でリライトされますか?

四半期に1回程度を目安に見直す前提で書いています。AI Podcast領域は新サービスの登場・既存サービスの方針変更が早いので、サービスの追加削除・用途分類の見直し・早見表の更新を定期的に行います。具体的な料金や機能差まで踏み込んだ比較は本記事ではあえて深くせず、3者比較記事や個別比較記事に責任を寄せる設計にしているので、本記事自体のメンテナンス負荷は意図的に抑えています。

「AIラジオ」と「AI Podcast」と「自分専用Podcastフィード」は同じものですか?

呼び方は近いですが、指す範囲が違います。「AIラジオ」はAIホストが対話・進行する音声番組のスタイルを指すことが多く、castmake / Jellypodのような公開番組制作の文脈で使われがちです。「AI Podcast」はもう少し広く、AIが生成したPodcast全般を指す言い方です。「自分専用Podcastフィード」はさらに用途軸の語で、公開せず自分だけが購読するRSSフィードを指します(Lisnifyなどが該当)。本記事では混乱を避けるため、できるだけ用途軸で書き分けています。

まとめ

AI Podcast生成ツールは「AIで音声を作る」という1点では似ていますが、用途で選ぶべきものが分かれます。

  • NotebookLM: 単発の資料理解(Audio Overview)
  • castmake: 公開AIラジオ番組制作(日本語中心)
  • Jellypod: 公開AI Podcast制作(英語圏・編集機能寄り)
  • Lisnify: 自分専用の情報収集Podcastフィード
  • ElevenReader / GenFM: 記事・PDFの単発音声化(読書アプリ的)
  • Airout AI / MultiMind: パーソナライズ日次ニュースPodcast

「どれが一番優れているか」を比較するより、自分の用途が早見表のどの行に当てはまるかで決めたほうが、結果として満足度は高くなりやすいです。

3者(NotebookLM・castmake・Lisnify)を深く比較したい場合はNotebookLM・castmake・Lisnifyの3者を深く比較した記事を、Lisnifyを実際に使う具体的な手順はRSSをPodcast化する具体的な手順を参照してください。

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